【読書】目薬アルファで殺菌します/森博嗣 人間をそして世界を使った壮大な実験その目的は
人間の大きさも人間の時間も全てスケールを超えているそういう大きな生き物を作ろうとしている
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関西で発見された劇物入りの目薬。
その名前にはアルファの文字。
同じころ、加部谷が発見した変死体。
彼の手にもやはり目薬アルファ。
探偵赤柳は事件に関する調査を始めるが、その裏側には何か大きなプロジェクトがありそうだ。
一連のギリシャ文字に連なる事件。
このシリーズもついに7作。
そろそろ敵の正体が見えてもいい頃ではないだろうか。
生きる指針はどこにあるか
「生きる指針を私は見つけたのだと思う」
会社で追い詰められていた彼女。
そんな彼女の前に現れた魅力的な女性。
彼女に会うことが楽しく、彼女といることが幸せだった。
そのおかげで自分が生きる気力を得た。
だが、そんな彼女は何者なのか。
時間軸が違う、気づかれないためには
「とにかくゆっくりと目に見えないほど静かに深く進行している」
赤柳は調査をする。
一連の陰謀の首謀者は、短期的に何かを起こそうとしているのではない。
非常にゆったりとした時間軸で考える必要がある。
新たなネットワークもしくは仕組みを作ろうとしているのではないか。
宗教に一番近い。
だが 目に見えないほどのスピードで広がっている。
ゆっくりと進行するのが特徴なのだ。
過去との繋がり
「島田文子はかつて真賀田研究所にいた」
赤柳の調査の先にいた島田。
彼女はすべてがFになるから登場している研究員だ。
まさか彼女も関係していると事件のどんどん深みに入ってきた。