【読書】イータなのに夢のよう/森博嗣 世界全体を支配する何者かに対してどう立ち向かっていくか
真賀田四季に不可能はない
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地上12mの木の枝に首吊り死体がぶら下がっていた。
そばには「イータなのに夢のよう」と書かれた絵馬が残っていた。
その後も不思議な場所で首吊り自殺が相次いだ。
一連の事件、そして西之園の両親の命を奪った10年前の飛行機事故の真相。
それらにかかわってきているのか真賀田四季。
徐々に真賀田四季の影が濃くなってくるGシリーズ。
いつになったら全容が明かされるのか。
なかなか尻尾を掴ませてはくれない。
待ち遠しいようで、深入りしたくないような気にもなる。
じわじわと近づいてくるようだ。
弱い繋がりを持った事件達
「それを的確に表現する言葉がない」
ギリシャ文字の連続した事件たち。
いや本当に連続した事件なのか、関連した事件なのか、それはわからない。
だが意味のわからないメッセージが残されているのは共通しているのだ。
世界に対する反撃
「自分達が死んだのは、神様みたいな存在を信じているからなんだって、そういう事を世間に訴えている感じがします」
なぜ何のために自分の命を捧げるのだろうか。
それを世間に知らしめるためにメッセージを残しているのだろうか。
生きているものには理解できないのか。
そもそも自分の命を消すということは、社会に対する一種のテロとも言えるかもしれない。
なぜなら 社会を構成する 自分という存在に攻撃をするのだから。
底が知れない天才の謀
大きな真賀田四季という存在に支配された世界。
果たしてそれはどこまで効力を持っているのだろうか。
自分が調べた入手したと思った情報は、実は彼女がわざと出しているのかもしれない。
その情報を与えることによって西野そのが何かの行動を起こすと期待してのことかもしれない。