aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】アルケミスト/パウロ・コエーリョ 夢を追うこと、忘れるなかれ

夢を追う少年の物語

アルケミスト Anniversary Edition

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¥1,296から

羊飼いの少年、サンチャゴは宝物がピラミッドに隠されていると言う夢のお告げを聞く。
彼はその言葉を信じ、砂漠を越えエジプトを目指す。
彼は様々な出会いと前兆に導かれ、困難な旅を続けていく。
そしてある錬金術師との出会いを果たした。
その後、たどり着いたピラミッドで彼に何が待ち受けていたのか。
夢を追う、その行為に希望を与えてくれる1冊。
 

 

ある書店の企画によってこの本と出会った。
おそらく、本の表紙だけ見れば買わなかったであろう1冊。
その本を紹介してくれた書店に感謝。
人はいつでも夢を持つから挑戦をする。
まっすぐに、着実に、自分の宝物を探しに行く。
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【読書】盆の国/スケラッコ 会えないはずの人たちにもう一度会える、楽しい季節

彼女だけに見える特別な世界がそこにはあった

盆の国 (torch comics)

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¥680から

お盆には死んだ人が帰ってくる。
彼らの姿を見ることができる女の子、秋。
会えないはずの人たちにもう一度会える楽しい季節。
彼女だけに見える特別な世界がそこにはあった。
ずっとこのままお盆だったら良いのに。
彼女の頭に浮かんだ妄想は、ふとした拍子に現実となってしまった。

 

同じ一日を繰り返す街、その中で出会った謎の青年、夏夫。
彼もまたご先祖様の姿が見えていた。
加えて彼はご先祖様と話すこともできるのであった。
夏夫と秋、彼らの物語が始まる。
物語にはいろんな登場人物がいる。
例えば、息子が雷に打たれて死んでしまったおばさん。
息子が帰ってきているのに、母親には彼の姿を見ることができない。
夏夫と秋は、彼に話しかけ、一緒にキャッチボールをする。
彼は自分がいなくなったことにより悲しむ母親の姿を見るのが辛い、と言っていた。
亡くなった人のことで悲しむと亡くなった人も辛い。
わかっているのだが、避けられない。

 

夏夫は言う、人に話せばいい。
何でも話せばいい。
人に話すことで気持ちはうんと楽になる。
何か解決策があったとしても、何も解決策がなかったとしても。
自分の胸に溜め込んでおくことよりも軽くなるばかりだ。
そんな夏夫にも大きな秘密があった。
彼にもやらなければならない仕事があった。
その仕事をやり遂げた時、彼はどうなるか。
悲しくも素敵な物語。
久しぶりに漫画で感動した。
いや、自分の涙腺がもろくなったのかもしれない。
 

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【読書】騙し絵の牙/塩田武士 本は読者のもんやで

小説のモデルは大泉洋

騙し絵の牙

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¥1,728から

罪の声の著者である塩田武士。
彼の最新刊は、やけにキャッチーなジャケットをしている。
そう、大泉洋がでかでかと載っているのだ。
なぜ彼がこんなにも前面に出ているかと言うと、この本は大泉洋をモデルにした社会派長編だからだ。
小説のモデルとなる俳優がいる。
そんな面白い試みに、ついつい惹かれてしまい手を取った。

 

大手出版社で雑誌編集長を務める早見。
ウィットに富んだ会話、リアリティのある行動、大泉洋が小説の中で飛び回っている。
彼が担当している雑誌に廃刊の噂が流れ始めた。
彼は自分の雑誌を守りきれるのか。
大いなる力に巻き込まれて、そして屈服してしまうのだろうか。
もがき苦しみながら立ち向かう彼の姿は我々に勇気を与えてくれる。
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