【読書】伝える力/池上彰 簡単なことは簡単に、難しいことも簡単に
端的で分かりやすい説明力をつけるために
テレビでもよく見かける池上彰。
彼の説明は端的でわかりやすい、だから人気があるのだ。
本書が、池上彰がコミュニケーション能力について書いた一冊。
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仕事で短い時間の中で報告や意見を求められることがある社会人は多い。
学校生活ではインプット型の教育が多く、アウトプットをする経験が少ないため、苦手な人が多い。
僕もそうだ。
そんな人に、何に気をつけたらよいか。
どうしたら、力が付けられるのかをわかりやすく教えてくれる本作。
説明がうまくなりたい人。
自分の得た情報や感情をいかに伝えるか悩んでいる人へ。
端的かつわかりやすい文章で構成されているので、すっと頭に入ってくる。
著者の頭の良さが伝わってくる。
伝える力を向上させるには?
「謙虚にならないと何も見えてこないし、成長も上達もしません」
厳しい言葉。
理解してくれないのは相手のせいだから。
そういって、自分は悪くないという意識をいつまでも持っていると成長は止まってしまう。
謙虚であれ、常に向上心を持ち続けることが上達への第一歩。
「おもしろいところを探そうと努力することが、結局は自己のプレゼンテーション能力を高めることにつながります」
物事を印象深く相手に伝えるには、へぇーという反応を引き出すことが必要。
相手が関心や興味をもって始めて、良い伝え方であったといえる。
そのためにも、まず自分自身がおもしろいと思うことを探して伝えなければならない。
相手をその気にさせるには、まず自分から。
「事前準備をしっかり行ない、仮説を立てて現地に臨みましょう」
伝えるの中には文章を書くことも含まれる。
どういう文章を書くのか、書き始める前に仮設をたて、あとは穴埋めのような形で挑む。
一番効率的に情報を集めることができる。
ある程度方向性が見えていれば、微調整ですむ。
日本特有の嫉妬にも気をつける
「嫉妬社会の側面を持つ日本では、たとえすべてがうまくいっていても、それを声を大にして言うのは慎むのが賢明でしょう」
日本では、他人の成功を妬む反応をする人もいる。
そういった側面がある国なので、謙虚であることは必須。
下手なところで傷つかないようにするためにも、謙虚というキーワードは忘れてはならない。
意識高いカタカナ語は思考停止を誘発する
「使えば、なんとなくわかったような気がするし、格好もいいし、相手に知的な印象を与えることがあるからです」
カタカナ語に関する一節。
仕事でもやたらカタカナ語を使いたがる人は多い。
だが、それは誤魔化しである。
本当にしっかりと理解していることは少ない。
逆に言えば、そこで思考停止となってしまうため、できれば避けるべきだと著者は述べる。
カタカナ語=意識高い系というイメージがついており、個人的に好きではない。
だが、知らず知らずのうちに使っているかもしれない。
きちんと理解した言葉で伝えることを心がける。
伝える力を養うために小説を読もう
「小説で使われている読み手を惹き込む手法を自分なりにいくつか見つけられれば、ビジネス文書を書く場合に、きっと大きな武器になるはずです」
伝える力を養うには読書をしなさい。
これは、よく言われる話だが、この本では、特に小説を読みなさいとある。
真意は、小説の中にある、相手にイメージを喚起させ、膨らませる力を得るため。
小説の世界に引き込ませる文章構成を学ぶため。
この意見は、納得。
ビジネス文書はとっつきにくい。
だからこそ、惹きつける力を加えれば目を引くことまちがいなしだ。
これからもたくさん小説を読んでいこう。
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