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aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】この闇と光/服部まゆみ 世界は自分の裡にあるのか、外にあるのか

ミステリーファンをうならせるミステリー

この闇と光 (角川文庫)

本屋のポップに惹かれ、購入。

ネタバレになってしまうため多くは書けないが、唸ることは間違いない。

 

物語の序盤は、王女と父親である国王の話でスタートする。

王女は盲目であり、また、父親とともに森の奥に囚われている。

戦争に負けた結果、相手国の兵士に囲まれ、暮らしている。

 

物語は進む中、ところどころに違和感を感じる。

頭をかしげながらも、読み進める。

徐々に明らかになる真相。

そして本当の真相。

世界が反転する

 

どんでん返しが好きな人には、迷わず読んでもらいたい一冊。

経験があるからこそ、できること 

「人からあまり優しくされたことがないから、人にも優しくすることができないのだ」

王女は、敵国の召使に世話をされている。

敵国のため、扱いはぞんざいであり、優しくされることは少ない。

そんな中、父親はこういう。

召使は可哀想なんだよと、そして優しさを受けている王女は幸せなのだよと。

囚われの身ながらも優しく生きていく姿。

 

健気な王女

「私は父の負担になっているのだ。でも、どうしたら良いのだろう?」

盲目の王女は悩む。

自分がいることで、父親に迷惑をかけているんじゃないだろうかと。

子どもながらに思い悩む。

小さな王女に頑張れと、エールを送りたくなる。

 

弱いからこそ何かに頼りたがる

「弱いから武器を身に付けていなければいられないのだよ」

敵国の兵士たちは武器を持っている。

対して、囚われている王女と父親は丸腰だ。

自分たちを奮い立たせるために、再起を図るためにも耐え忍ぶ。

今の世界情勢にも同じようなことが言えるかもしれない。

 

世界が変化したときに、人は何を思うか

「僕を取り巻いていた世界・・・僕が慣れ親しんでいた世界・・・それは、ここではだれからも相手にされない・・・」

自分の世界と周りの世界が変化した。

一変した。

正しいのは自分か、それとも世界か。

悩みの渦中に突き落とされる。

 

「大概の人々は現実を、自分の外に在るものとして視ていた。だが父と僕にとって、それは自分の裡にあった」

 

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