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aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】放課後/東野圭吾 容疑者は学校という名の得体の知れない集団

東野圭吾のデビュー作、江戸川乱歩賞を受賞した青春小説

放課後 (講談社文庫)

新品価格
¥637から

題名の通り、舞台は高校。

主人公は高校教師であり、アーチェリー部の顧問をしている。

生徒から付けられたアダ名はマシン。

何事も淡々とこなし、深い付き合いを好まない性格が由来している。

 

そんな彼が勤める学校で事件は起こる。

密室の更衣室の中で教師の死体が発見される。

犯行動機も、密室を解く手がかりも得られないまま時は過ぎる。

 

この事件が起こる前、何度か主人公は命の危険を感じていた。

偶然ではないかと思っていたのだが、あまりにも頻繁に殺されかける。

 

刑事に相談するか否か迷っている間にも、第二の殺人事件が起きる。

今度は、体育祭の仮装行列で殺人がおきる。

殺された教師が担っていた役は、直前まで主人公がやる予定であった。

 

本当に狙われたのは誰か。

そしてその目的は。

 

主人公が顧問を務めるアーチェリー部の部員たち。

彼女らは主人公のことを信頼している。

少女らしさと大人らしさの狭間で揺れ動く。

若さゆえにわからないこともあれば、若くてもわかることもある。

さまざまな人間の葛藤を描いた本作。

 学校という不思議な集団

「容疑者は学校という名の集団。得体の知れない人間達の集団だ」

学校というのは、年齢が一緒というだけの括りで集まった集団である。

そしてこの集団が独特なのは、少なくとも数年間、一緒にいなければならないということ。

つまり、逃げ場がないということだ。

通常の集団であれば、気に入らなければ離脱することができる。

家族のような集団はまた別であるが、不特定多数の集まりなのに逃げられない。

だからこそ目立つことは避け、嫌われることを避けるようになる。

 

 

頼る先は自分

「我々凡人はさあ勝負となった時、何かよりどころが必要だってことだ」

人は何かに頼りたがる。

本当に頼りにならなくても、頼るのだ。

自分しかいない場合には、自分の今までと向き合い、その経験を頼りにする。

自信というのは経験の積み重ねであり、人は過去の積み重ねで生きていく

あとから振り返ると一瞬。

でも努力し続けることは難しい。

後で後悔するという言葉でどれだけ身を奮い立たせられるか。

 

「自分に今できることは何なのか、それを考え続けてさえいればプレッシャーも迷いもない」

まずは手の届く範囲で、無理をしない範囲で行動する。

手探りで遠くまで手を伸ばすよりも、少しずつ少しずつ広げていくことが大切なのだ。

焦らず、一歩一歩前に進むことが実は一番早かったりもするのだ。

 

大切なものとは何か

「彼女達にとって最も大切なものは、美しいもの、純粋なもの、嘘のないものだと思います」

女子高生にとって、もっとも大切なものはなんだろうか。

高校生と言い換えてもいい。

純真無垢な少年少女たちは、何を大切にするのか。

裏切られたことのない彼らは、信じることを大切にする。

そしてそれが間違っていた、裏切られたときに、反転する。

オトナになるということは、一種の諦めに似た感情を知るということかもしれない。

 

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