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aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】眼球堂の殺人/周木律 森博嗣を彷彿とさせる理系ミステリ

名言 小説

「真実ーそれは、いつも本当のことを指し示す、神の指針である」

眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)

新品価格
¥999から

理系の本格派ミステリ。

森博嗣を彷彿とさせる十和田と陸奥のコンビ。

十和田は数学の天才、しかしながら放浪を繰り返すというやや変人。

 

彼らは天才建築学者驫木の屋敷に招かれる。

屋敷の名前は眼球堂。

上から見ると眼球の形をしている。

 

そのなかで起こる殺人事件。

境界条件は何か、そもそも境界条件は正しいのか。

ミステリの面白さはここにあり。

 天才を理解しない凡人

「天才の生み出すものは、あまりにも先に進みすぎていて、凡人には魔法と同様、理解ができないことがあるのだ」

天才の発想には得てして理解しがたいもの。

高い技術が魔法と区別ができないような。

人はいつの間にか考え方が凝り固まっている。

そのことにまず、気づかねばならない。

 

 

現実はいつも突然に

「現実はいつも唐突に、しかし常に圧倒的な存在感を伴って、人々の眼前に現れる」

殺人は繰り返される。

唐突に、彼等の目の前に死体が現れる。

 

批判をするだけでは何も生まれない

「誰かの見解に異議を唱えようとするときには、必ず自分の見解を持たねばならない」

学者でなくとも皆が意識しなければならないことである。

とりあえず異議を唱える。

よくマスコミの論調にも見られる。

代替案を出すことは一切ない。

ただひたすら批判だけを繰り返すことは簡単だ。

なぜなら責任感がないから。

 

ゼロよりも0.1

「発想できることは、それだけで十分に尊いものだ」

アイディアを出すということは人間でしかできない。

発想することが人間の仕事の価値であり、作業とは異なるものである。

アウトプットをする事自体が価値があるのだ。

 

ミステリの謎、その根本を探す

「謎とは一体、何なのか?何のための謎なのか?何を目的とした謎なのか?」

ミステリの根幹である謎の源泉。

殺人を起こす人間が謎を残す。

それには理由があるはず。

それを解き明かさねばならない、それを解き明かすことまでがミステリなのだ。

 

名前はそのモノ自身を表す

「なんだか私、この名前にはもっと深い意味があるような気がするんですよ」

陸奥は眼球堂についてこう語る。

なぜ眼球という名前がついているのか。

名は体を表すというが、その意味を考えることがこの物語の鍵である。

 

足元を、前提を確認する余裕が欲しい

「僕らが当然のこととして信頼し、安穏と体重を預けている基礎は、本当に無根拠なまま信用して良い頑強さを持っているものなのか?」

当たり前のことを疑うことは価値がある。

それ自体に価値があるのだ。

無根拠に信じることは非常に簡単だし楽なことである。

しかしながらそれを続けていては今の現実がひたすら続いていくだけ。

 

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