【読書】信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識/山崎元 銀行も株式会社で利益を追求することが目的なのだ
金融知識の不足している僕は読むべきだと感じた
信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識 (講談社現代新書) 新品価格 |
タイトルに惹かれ、そして金融機関の人に読んで欲しいとのコメントに導かれて。
同じ金融でも自分と畑違いのことにはめっきり知識理解が少ない。
だけど、わかっておきたい、そんな僕の需要を捉えてくれた本。
投資信託とか、銀行にいくとよく勧められます。
でもよくわかっていない仕組みと中身。
全体感をよく知ることが必要なのだと気づかせてくれます。
顧客も儲けたいけど、銀行員も儲けたいのだ。
その前提で話をするのが良いのかもしれない。
銀行が取る手数料が高すぎる
「銀行では、投資信託ばかりでなく、個人年金保険、外貨預金、仕組み預金の何れも買ってはいけない商品だと断言できる。
リスク以前に手数料がバカバカしいからだ。」
そう、手数料って高いんですよね。
定期預金の利率は0.025%だけれども手数料は2%台とかザラにある。
手数料の大きさをしっかり見極めることが必要なのだ。
「利用する金融機関を先に決めて運用を相談してしまうと、
家計の分析や資産配分が金融機関側のビジネス上の利益で歪められてしまうことがしばしば起こる」
金融機関も小売業ですから。
普通にスーパーでここのしょうゆが安いけど小麦粉はあっちの方が安いからと、
そういう比較をきちんとすべきなのだ。
何となく銀行は親身になってくれると思いがちだが、銀行も株式会社で利益を追求することが目的なのだ。
ここの前提を誤ってしまうと、信じることから入ってしまう。
投資と投機は違う
「顧客は、頻繁にある分配金を喜ぶ傾向がある」
投資信託の中には、毎月分配型というものがある。
名前の通り、分配金が毎月出るものだ。
この分配金がある方が、毎月収入があるように感じてしまう。
ただそもそも投資信託は、分配金を出せば時価が下がる。
つまり、もともとあったお金を取り崩しているだけなのだ。
さらには、毎月分配されることで、運用される金額がどんどん少なくなってしまう。
何のために、投資信託を購入したのか。
貯金を切り崩す言い訳のためではないはずだ。
「何らかのリスクを取って経済的な生産活動に資本を提供する行為を投資と呼び、お互いの見通しの違いに賭けるゼロサムゲーム的なリスクを取ることを投機と呼ぶ」
通貨選択型の場合、外貨の利率がいいからというセールストークが出てくるが、
そもそも金利とは、将来のある時点におけるレートを予測し、そこから逆算することで求められている。
つまり為替リスクを取るということはその予測が外れるということに賭けている投機である。
金利の大きさではなく、そもそもの意味を考えさえすれば、無駄な投機は避けることができる。
「人間は、自分が怪しいものに手を出すと、仲間を作って安心したくなる厄介な生き物だ」
赤信号皆で渡れば怖くない、という言葉にもあるように、皆がやっていれば何となく安心。
そんな気になってしまう人が多い。
前例踏襲、思考停止、現実逃避。
考えることをやめてしまうと、いつか人工知能に取って代わられてしまうのではないだろうか。
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