【読書】インフェルノ(上巻)/ダンブラウン ダ・ヴィンチの次はダンテ
ラングドン教授が再び駆け回る
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またも主役はラングドン教授。
物語は、ラングドンが目を覚ましたところから始まる。
そこは病院の一室であった。
彼は記憶を無くしていた。
病院の医師、シエナの助けを借り、彼は徐々に自分の記憶をたどる。
なんと彼の頭には銃創があった。
彼は誰かに命を狙われていたようだ。
病院にも追っては現れる。
シエナの同僚はその犠牲となってしまった。
シエナと共に、彼は記憶を無くした数日の間に、自分が何をしていたのかを探し始める。
彼のコートの中には化学兵器の模様を描かれたカプセルが入っていた。
それに導かれ、過去の自分の行動を追い、世界を救うために再び走り出す。
彼を阻むものは大機構という名の巨大な組織。
警察政府と同等の敵が相手だ。
ダ・ヴィンチ・コードと同じぐらい、いやそれ以上かもしれない。
歴史とミステリーの合わせ技、本作もまた興味深い。
行き過ぎた正義感は視野を狭め、凶行に走らせた
「私は君達の救済者だ。私は影だ」
ラングドンの命を狙っていると思われる犯人の残したメッセージ。
犯人は地球を救おうとしている。
その方法は何なのか。
その根拠は何なのか。
そもそも犯人は誰なのか。
怪しげな組織に依頼をし、犯人はどうやら身を投げて自殺した模様。
世界を救う、それは己の自己満足とも言える。
彼にラングドンは立ち向かわなければならない。
敵は誰か、味方は誰か
「アメリカ合衆国政府があなたの元へ殺し屋を差し向けたのよ」
ラングドンはアメリカ政府にも狙われてしまう。
それは何が原因なのか。
誰が、どういった思惑のもとに動いているのか。
彼の周りは彼が思っている以上に複雑に絡み合っている。
論理と感情の両方を持ち続けなければ
「 世界の人口はどれくらいが理想なのか。人類が永続的にそれもかなり快適に生きられる魔法の数値は」
本作の犯人は人類に対して救いを与えようとしている。
その方法は何なのか。
彼の、この言葉からうかがい知ることができる。
統計学的に人類の専攻は40億人というのが最も理想的らしい。
それに対して今の人口はどうか。
いささか増えすぎてはいないだろうか。
彼の論理は非常に簡単。
増えすぎたのなら減らす。
酷く急進的であり恐ろしい。
「 地獄の最も暗きところは 倫理の危機にあっても 中立を標榜する者たち のために用意されている」
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