aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】Qrosの女/誉田哲也 正体不明のCM美女

世間を騒がすCM美女。その正体が分からない。

Qrosの女 (講談社文庫)

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¥799から

彼女の素性を暴くべく芸能記者、矢口は奮闘する。

先輩の栗山とともに、彼女と共演した俳優の自宅を張り込んでいるとそこに彼女が現れた。

 

これはスクープか。

それとも・・・。

息もつかせぬ展開と、リアルなマスコミの裏側を描く。

 

章ごとに違った人物の視点から物事が描かれる。

読者は彼らの目を通して全体を把握する。

 

予測が付かない展開と、それを華麗に描く著者の筆力を噛みしめる一冊。

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【読書】ハドソン川の奇跡/C.サレンバーガー ハドソン川に飛行機が緊急着水したUSエアウェイズ1549便

機長が書く自伝

機長、究極の決断 (静山社文庫)

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¥905から

あの時、世界は感動した。

一瞬の判断、乗客全員の命が助かった。

 

彼はなぜこんな事ができたのだろうか。

それはいままでの全ての経験の中で積み重ねてきたもののおかげだ。

 

人は生まれてから今までの経験の積み重ねとして構成されている。

触れ合った人、感じた思い、考えたこと。

すべてにより人は創られるのだ。

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【読書】民王/池井戸潤 政治とは何かを正面から問う小説

政治エンタメ小説たる本作は痛快なことこの上なし

民王 (文春文庫)

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¥670から

主人公は総理とその息子。

息子はもちろんバカ息子。

しかしながら、自分の主張はきちんと持っている。

総理は堅物、そして昔は国民のため、日本のためと言っていながら、今は保身ばかりを考える。

 

漢字の読めない政治家、酔っぱらい大臣、揚げ足取りのマスコミ。

彼らが織りなすエンターテインメント。

 

本作にはSF調の仕掛けが施されてはいるが、それ以外は純粋な社会派。

何が正しくて、何が間違っているのか。

政治の本質はどこにあるのか。

期待の持てるリーダーが出てくるのと同時に、国政に興味を持つ国民が増えることを祈りながら読みたい一冊。

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