【読書】はなとゆめ/冲方丁 枕草子ではなく、清少納言本人の物語
冲方丁が描く清少納言の物語
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だが、それを書いた本人である清少納言についてどの程度知っているか。
文書を書いた人間の背景がわかってこそ、その本質を理解できる。
どのような政治的背景、人間関係、精神状態において記していたのか。
作者に焦点を当てて描く本作で、清少納言という人間が形を帯びる。
定子を尊敬する、敬愛する清少納言、むしろ愛するといっても過言ではない。
定子という人間と彼女を愛する清少納言、二人が直面する様々な問題の中で繋がりがより深まる。
太陽は落日こそが美しい
最後まで定子に使え、敬愛してその思いを込めた枕草子。
この言葉もまた、定子に捧げた言葉であろう。
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