aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】アキラとあきら/池井戸潤 勧善懲悪、これぞ池井戸潤

二人のアキラ、彼らが全力で生きる物語

アキラとあきら (徳間文庫)

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¥1,080から

零細企業の息子、山崎瑛。
そして大手海運会社の御曹司、階堂彬。
生まれも育ちも違う二人は、互いに重たい運命を背負って生きてきた。
2人が出会ったのは銀行、彼らは同期であった。
彼ら二人が運命に抗いながら、必死に耐えながら生きて、その結果として彼らの人生は交差する。
その時、かつてない試練が降りかかる。

 

逆境に立ち向かう2人のあきら。
人生を賭けた戦いがスタートした半沢直樹を彷彿とさせる。
勧善懲悪そしてアクロバティックなバンカーの物語、いや経営者の物語。
これぞ池井戸潤、待っていた池井戸潤
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【読書】ケモノの城/誉田哲也 奴らは人間ではありません中身はケモノです

小説でしか描けなかった現実

ケモノの城 (双葉文庫)

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¥820から

警察は、自ら身辺保護を求めてきた少女を保護した。
彼女には暴行を受けた後があった。
その後、少女と同じマンションの部屋で暮らしていた女性を傷害容疑で逮捕する。
しかし彼女にもまた暴行を受けていた傷があった。
やがて少女は言う。
父が殺されました。
事件は思ったより大きく、そして深く暗いものだった。

 

闇の中で光を探した、被害者たち。
彼らの行動はひどく狭い視野に基づくものだった。
加害者はそれを見越した上で様々な行動を取っていた。
マンションの一室という密室の中で何が起こっていたのか。
最後まで目をそらさずに読むことが出来ますか。
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【読書】公益資本主義/原丈人 経済は文化を作り技術は政治を作る。しかし人間の本質は変わらず

何十年もの時間と巨額の投資を必要とする技術はアメリカからはもう出てこない

「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉 (文春新書)

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会社は何のためにあるのか。

株主のため、そう考えるのが資本主義。
もう少し広い目でとらえてみる。
会社は、社会の公器である。
こう捉えるのが公益資本主義。

 

著者は主張する。
株主の利益を見据えるだけでは、何もできない。
短期的な利益を必死に追い求め、長期にわたるプロジェクトなんぞには目もくれない。
だが、それは正しくない。
株主以外のステークホルダー、従業員や地域社会、消費者もそうだ。
それら全てにとって意味のあるものにすること。
それが社会のためになる会社である。
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