aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】旅のラゴス/筒井康隆 一度まっさらになった世界において、文明は再び旅を始める

ラゴスは旅をする。北から南へ、そして南から北へ。

旅のラゴス (新潮文庫)

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集団転移、壁抜けなどの超能力を有する世界で彼は旅を続ける。

捕まって奴隷になっても、王様になっても彼は旅を続ける。

 

この世界は、便利な科学技術を失った代わりに、超能力を有することになった。

失った技術をまとめた本をラゴスは発見する。

だが、彼はすべてを再構築しようとはしない。

本来あるべきもの、今の世界には早過ぎるもの、重要過ぎるもの。

それらのバランスを考えながら彼は技術を復活させる。

 

一度まっさらになった世界において、文明は再び旅を始める。

ラゴスの旅と世界の旅、両方の物語である。

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【読書】夜を乗り越える/又吉直樹 なぜ本を読むのか

その問いかけに又吉が答える、答えるために悩む

夜を乗り越える(小学館よしもと新書)

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¥886から

火花が芥川賞を受賞したことで、お笑い芸人だからフィーチャーされている。

そう思っている人が多いのだが、僕は彼の小説が結構すきだ。

むしろ、色眼鏡なしに読んで欲しいと思う。

 

自分が悩んでいたこと、苦しんできたこと、意外と本が解決してくれたり、道筋を示してくれたりする

この主人公も同じ悩みを抱えていると共感したり、自分だけじゃないのだと安心したり。

時には自分の考えや価値観から離れすぎているために、理解ができないこともある。

 

だが、そこで終わってはもったいない。

自分の様々な経験がものを言うのだ。

昔読んでつまらなかった本が、今面白いと感じることが多々ある。

成長を実感させてくれるとともに、自分の未熟さを教えてくれる。

いわば先生のような存在と言える。

本作がきっかけとなり、夜を乗り越えることができる人は少なくないのではなかろうか。

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【読書】ハンターハンター/冨樫義博 休載が多くても僕は待ち続ける

僕が誰にでもオススメしたいマンガ

HUNTER×HUNTER 33 (ジャンプコミックス)

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ハンターハンター、ジャンプを支えていると言っても過言ではないマンガ。

休載期間が非常に長い。

長いながらも、読者は待っている。

なぜなら、面白いから。

どれだけ待っても期待を裏切らない作品だと僕は思っている。

 

先月、久しぶりに新刊が出た。

これを期に、ハンターハンターへの思いをまとめてみようと思う。

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