aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】黄砂の籠城(上巻)/松岡圭祐 日本人の叡智そして勇気を世界が認めた

日本人は、我を持たない?

黄砂の籠城(上) (講談社文庫)

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1900年、北京では外国人排斥を叫ぶ武装集団、義和団勢力を増していた。
彼らは暴徒化し、教会を焼き討ちにした。
外国公使館を包囲する義和団、足並みが揃わない外国11か国。
それらをリードしたのは、日本人の駐在武官、柴五郎であった。

 

日本人の叡智そして勇気を世界が認めた。
日本人の誇りと彼の生き様、それをとくと目にできる。
そこにあるのは、今の日本人が忘れている誇りなのかもしれない。
自国に対する誇りを持つためにも。
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【読書】総合商社/田中隆之 その強さと日本企業の次を探る

総合商社とは一体何なのか

総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る(祥伝社新書)

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就活で人気のある企業、総合商社はよくその中に含まれる。
商社ってなんだ、と疑問に思ったことは無いだろうか。

 

五大商社と呼ばれる会社がある。
彼らは似ているようで、異なったビジネスを行っている。
その証拠に2016年度は今まで首位を走っていた三菱商事、そして2を走っていた三井物産が赤字に転落。
3位に甘んじていた伊藤忠商事がトップに躍り出た。

 

その違いはどこにあるのだろうか。
何処にあったのだろうか。
日本にだけ存在する総合商社という企業たち。
なぜ生き残ることができたのか、そして彼らはどこへ向かうのか。
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【読書】イノセント・デイズ/早見和真 少女はなぜ死刑囚になったのか

死刑宣告、そこから始まる物語

イノセント・デイズ (新潮文庫)

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この小説は、主人公である女性が死刑宣告を受ける場面からスタートする。
何と言う始まりだろう。
そして、これから何が語られていくのだろうか。
読者は驚きとともにページをめくる。

 

元恋人の家に放火し、妻と双子の子供を殺めた罪で彼女は死刑宣告された。
その背景に何があったのか。
彼女に関係する人々の追想から紡ぎ出される物語。
現実の彼女とかけ離れた世間の声とイメージ、そして真実。
幼馴染や友人達は再審を求めて奔走する。
しかし彼女が望んでいるものは一体何だろうか。
彼女は弱い、だが、強いのだ。
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