aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】生涯投資家/村上世彰 日本企業のあるべき姿を求めて私は戦い続けた

村上ファンドを率いて日本で旋風を巻き起こした男、村上世彰

生涯投資家 (文春e-book)

これらをキーワードとして紡がれる彼の反省と生き方。
そして日本への思い。
マスコミから資本主義・金の権化のような言い方で報道されてきた彼。
彼の行動の裏側にはどのような考えと心理そして軸があったのだろうか。
マスコミというフィルターを通してではなく彼の生の声を知るための1冊。

 

彼が求めている株主によるガバナンス。
企業が何のために存在するのか。
株主目線から見て、間違っていた場合は方向を正してやる。
向いている方向、そして私利私欲のために動いている場合には牽制を利かす。
従来の、日本企業とメインバンクの馴れ合いのもとに紡がれてきた歴史を彼は変えようとしたのではないか。
それが正しいかどうかの判断をするのは一人ひとり。
企業のあり方を考えさせられる本だ。
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【読書】ジグベータは神ですか/森博嗣 宗教と人間の意識

またまた出てきた真賀田四季、今回は紅子も

ジグβは神ですか JIG β KNOWS HEAVEN Gシリーズ (講談社文庫)

棺に納められていたラッピングされた女性の死体。
それが発見されたのはベータと名乗る教祖を仰ぐ宗教団体の施設であった。

 

調査に訪れた探偵は加部屋達と偶然の再会を果たす。
そしてあちらこちらに見え隠れする真賀田四季の影。
真賀田四季にそっくりな人間が一人、人形も一つ。
天才とのつながりはどこに。
西之園が、瀬在丸が、別々の世界で動いていた彼らが再び相見え、天才に挑む。
面白くなってきた。
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【読書】大局観/羽生善治 うまくいっている時こそ危機感を持って

論理だけではなく、好き嫌いの域まで

大局観 自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21)

新品価格
¥864から

今、将棋界が熱い。
中学生プロ棋士、藤井四段の活躍により盛り上がっているからだ。
将棋とはどのような競技なのだろうか。

 

それは、読みと読みのぶつかり合い。
思いと想いのぶつかり合い。
そんな将棋界で長年行き、将棋界を牽引してきた男、羽生善治
彼の強さの源はどこにあるのか。
年齢を重ねるごとに強くなる大局観、その極意。
考え抜いても結論が出ない。
そんな時は好き嫌いで決めていい。
そう考える極地に、彼が達するまでどのように考え貫いてきたか。
その全てがここにある。
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