読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【ツタヤ図書館化】小牧市図書館のPPPが住民に教えてくれたこと

2016年もいつの間にか始まりました。ここで過ぎ去った2015年を振り返ってみると、地元愛知県で注目すべきことがあったことを思い出しました。

それは小牧市図書館のPPP事業、いわゆるツタヤ図書館の建設です。

f:id:aichikenmin-aichi:20160105112506j:plain

画像はこちらより引用
http://www.city.komaki.aichi.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/010/859/juminsetumeisiryo.pdf

 

小牧市図書館のPPP事業

愛知県小牧市において、新しく市立図書館の建設計画が始まったのが、2007年。これが、昨年、2015年に有名になりました。

その理由は、TSUTAYAへの業務委託によるもの。

その前に、武雄市図書館が同様のことをしており、新たな取組として注目を集めました。しかしながら、選書の問題や、並べ方の問題、在庫処分ではないのかという賛否両論あり、図書館は何のためにあるのかというところまで議論は発展した。

愛知県にある小牧市図書館もTSUTAYA(CCC)に業務委託を行う方向で進んでいた。

新図書館の建設|小牧市

 

新たな建物は市が立て、運営のみをTSUTAYAに任せるという。その建物にはTSUTAYAもテナントとして入ることになっていた。

住民からは、TSUTAYAのために、民間企業のために市民から集めた税金を使って、ハコモノを作るのはいかがなものか。武雄市の例もあり、市民のためになる図書館が本当にできるのかという不安の声が集まり、署名集めの反対運動、さらには住民投票により計画が白紙になった。

 

民間委託(官民一体)の利点

悪い面ばかりに焦点があてられたが、民間委託にはもちろん利点も多い。従来の地公体が運営する図書館の場合、100%税金で運営され、目新しいサービスなどはかなり限定的になる。一方、ノウハウが多くある民間企業にすべて移管するとなると、彼らは利益を追求することが求められる。つまり人が集まらず、金にならなければ図書館をつくる意味もないのだ。民間企業のノウハウは活用し、なおかつ、地方のそこまで人が集まらないようなところに図書館をつくろうと思うと、その間のハコモノを地公体がつくり、運営は民間委託というPFIの形が有力視される。国は、企業にいいサービスを提供してもらう。一方、企業はハコモノの建設費用を全額払う必要がなくなる、つまりリスクが減る。

ただし、公共性をどう担保するのかが非常に重要であるのは間違いない。

 

図書館はどうあるべきか

人は図書館に何を求めに行くのだろうか。もちろん本を探すこと、本を読むこと、そして勉強するという人もいるだろう。静かな場所を求めるという人もいるかもしれない。公共のものであるという性質上、様々なニーズの中でどれを選択するかではなく、すべてを受け入れる必要がある。必要以上に集客や稼ぎといった側面に集中しすぎることで、特定の利用者層が排除されてしまうという危険性はある。

運営を完全に民間委託するのではなく、行政が監視、介入する手段を作ることで、行き過ぎの是正ができるのではないだろうか。そしてそれが機能していることを住民に示すための手段があることできちんとした運営管理となるはずだ。

 

最後に

今回の小牧市図書館騒動では、計画は白紙となったが、住民運動が起こるなど関心は非常に高かったことがうかがえる。武雄市とツタヤの問題がクローズアップされなければ、住民たちは正直ここまで注目はしなかったと思う。そして、自分が住んでいる市、県のことを真剣に考えるがゆえの行動と判断であったことは間違いない。

普段、何気なく歩いている街の景色にも目を向けるといたるところに、関心を向けるべきことは存在している。図書館は、それを気づかせてくれたのではないだろうか。