aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】カイの悲劇/森博嗣 天才の天才たる由縁、それが絶対

過去から現在そして未来へ、人は生きていく

χの悲劇 G (講談社ノベルス)

真賀田研究所でプログラマーとして働いていた島田。
今は香港を拠点とする会社で働いていた。
人工知能に関するエキシビジョンの日、島田は遠田と言う男に航空機事故に関する質問をされた。
その後、トラムの中で彼は殺された。
その背後に感じられるのは大きな陰謀。
密室の中で殺人を犯したのは誰か、疑われたのは誰か。

 

背後に動いている陰謀は誰が仕掛けたのか、そして追っている人間は誰なのか。
徐々にリンクしてくる物語。
他の物語たちとどのように繋がっているのか、それも今後楽しみである。
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【読書】総合商社/田中隆之 その強さと日本企業の次を探る

総合商社とは一体何なのか

総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る(祥伝社新書)

新品価格
¥886から

就活で人気のある企業、総合商社はよくその中に含まれる。
商社ってなんだ、と疑問に思ったことは無いだろうか。

 

五大商社と呼ばれる会社がある。
彼らは似ているようで、異なったビジネスを行っている。
その証拠に2016年度は今まで首位を走っていた三菱商事、そして2を走っていた三井物産が赤字に転落。
3位に甘んじていた伊藤忠商事がトップに躍り出た。

 

その違いはどこにあるのだろうか。
何処にあったのだろうか。
日本にだけ存在する総合商社という企業たち。
なぜ生き残ることができたのか、そして彼らはどこへ向かうのか。
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【読書】キウイガンマは時計仕掛け/森博嗣 誰かが死んでも誰かが補う

集団で生活する人間の強さ

キウイγは時計仕掛け KIWI γ IN CLOCKWORK (講談社文庫)

新品価格
¥778から

宅配便で届いたキウイ。
それには奇妙な細工がしてあった。
まるで手榴弾に似せたかのように。

 

建築学会に殺人者の影。
その夜、学長が射殺された。
謎に学会参加者のいつものメンバーが挑む。

 

このシリーズは森博嗣の作品の中でも 不思議な位置付けだと感じている。
それは1冊で完全に解決しない点だ。
一義的には犯人は見つかり、それらしい動機も現れてくる。
だが本当のところは分からない。
なぜならあえて答えを書いていないように見えるからだ。
その狙いはどこにあるのか。
この作品を読み終えた後、残るのは三冊。
どこで、誰が、物語に終止符を打つのか。
どうやって終止符が打たれるのか早く読みたい。
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