aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】総理の夫/原田マハ 全力でついていきたい、そう思える総理がここに

女性総理で世界は変わる

総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)

新品価格
¥690から

本日はお日柄もよく、で心を鷲掴みにされた原田マハ著作
その最新作である。
 
日本の総理は沢山いる。
それはなぜか。
一人一人の任期が驚くほど短いからだ。
それは総理に対する信頼のなさが起因しているのかもしれない。
本作は陰鬱な社会をぶち破るべく、まっすぐに走り抜ける女性総理の物語。
正確に言えばその女性総理の夫の物語である。
設定は面白い。

 

それ以上に中身はもっと面白い。
だから読んでほしい。
こういう政治家が現れるのを国民は待っているのではないだろうか。
若干焦点がぶれ、もやっとした発言ばかり繰り返す政治家たち。
彼らが行う政治というものに対して、国民は嫌気がさしてしまったのではないだろうか。
そう思っている人達に向けて、強くすすめたい一冊である。

 社会に大きな変革をもたらすには、衝撃が必要だ

「 私の妻は今日総理になる」
本作品は総理の夫がしたためた日記という形式をとっている。
夫から見た女性総理。
そしてその周りに蠢く政治家たちの思惑を書いた一冊である。
少し離れた人間の視点からというところがまた一層興味深いのだ。
 

信じられるのは行動が伴っている人

「 この国の行く末を少しでもまともにしたい私にはその思いしかないの」
総理の発言である。
どこまでも国を思う気持ち、それを見たいのだ。
なかなか他人が考えていることの奥底、真意を知ることができない。
だからこそ皆に伝わりやすい言葉で語りかけてほしい。
影響力が大きい人には特に。
 

 

男女ではなく人間として

「 固いとか女性だとかは関係ないのではありませんか。 要は本人が、どれだけ本気でそれに打ち込んでいるか。そっちの方がよっぽど大事なのでは」
女性主人公の話でありがちな、男性社会からの排斥。
だが主人公がそんなものに負けない。
逆に女性であるということはそういうことを言われてしまうビハインドを抱えている。
ただただ純粋に、主人公を応援したくなる。
何故なら、そのまっすぐな心意気に惹かれてしまうからだ。
 
「 私とともに、ただひたすら前進、まっすぐに進む。 それのみを思い描いてください」
こんなことを言う政治家が出てきてくれたらうれしいなぁ
 

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