aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】空飛ぶタイヤ/池井戸潤 大企業に立ち向かう勧善懲悪の企業小説

大企業に対抗する個人

題名から下町ロケットのようなものづくり小説かとおもいきや、大企業における政治・堅苦しさ・風通しの悪さといったものを懲らしめる勧善懲悪ものです。

息つく暇もなく、一気に読めてます。

社会人にとってはとてもスカッとする話。

空飛ぶタイヤ(上) [ 池井戸潤 ]

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企業という組織に対して、たった一人の人間は何ができるのだろうか。

非常に現実的で、どこの企業でもありそうな気がする話。

利権をめぐる無駄な争いと、企業の目指すべきところを見失った偉い人達のことを見ながら、反面教師にするといったところか。

 

 

「時として官僚以上に官僚的と言われる社風の中では、社員の関心事はひたすら、外にではなく、内へと向く」

非常によく分かる。論理は置いといて、結論ありきで仕事をする、意外とよくあるんですよね。

 

 

「会社の常識、世間の非常識」

心に留めておきたい言葉。
人間として正しいことを、胸を晴れることをせねば。

 

「どんな組織だって、誰かが言わなきゃ動かない。みんなが自分一人頑張ったところでって諦めてるから動かない」

そうだ、まさにその通り。
数の暴力で負けるけれども、それに打ち勝つためにリーダーシップを取ることはしない。
そんな人多いなぁ、自分含め。

 

「一つの社名の下、様々な部門がお互いの利益を確保するためにしのぎを削り、権謀術数からみあっている」

そう、社内調整なんて無価値。
いかに皆が納得するルールをつくることが大切。

 

「正しい道筋で導き出した判断は、理由なく曲げるな」

しびれる。ただただしびれる。
考えろ、考えるんだ。考えたうえで結論を出す。

 

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