【読書】日輪の遺産/浅田次郎 終戦の折に隠された陸軍の財宝と思いを探しに
財宝を隠した魂の記録を託される
終戦期に、陸軍が隠した財宝。その在処が書かれた手帳を老人から託される。
しかし、そこに書かれているのは、財宝の手がかりだけではなく、壮大な真実。
それぞれの思いを胸に抱え、終戦期を生きた人間たち。
そして思いを受け取り、真実を知っていく。
平和な時代だからこそ、縁遠くなってしまった人々の思いを再び。
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チャンスに飛びつく勇気
「チャンスってのはいつだって頭の上を通り過ぎるもんで、
それをつかまえるのは人間の勇気と決断だ」
チャンスだったことに気づくのはいつも終わってから。
飛びつくことは勇気が必要だ。
今までどおり、レールの上を歩いていると安心だけれども変化もないし劇的な進歩もない。
変化を恐れるようになったのはいつごろからだろうか。
子供の頃は、ただ勉強して良い点を取っていればいい。
そんな単純な思考の中にも、すでに植え付けられているものがある。
教育とは難しい。
平和が当たり前ではない
「自分勝手に死ねないからであります。
お国のためとか陛下のためとか、自分の命に理由をつけられるのはたまらんのです。」
戦時中の軍曹の言葉。
自分の命すら自分のものではなく、国のもの。
大きな組織というものに飲み込まれ、プライドまでも食われてしまった。
平和が当たり前ではないのだ。
「日本の精神は個人の意思など入りこむ余地のないほど、硬く、緊密に、不変に完成している。」
組織において、組織の人間たちに精神を叩き込むことは重要である。
骨の髄まで染みこんだ精神を元に動く兵隊のようになることが、歯車になることが組織人であろうか。
会社に入るまではわからなかった組織というものの怖さ。
大きい組織であればあるほど、面倒なしがらみが出てくる。
今までどおりであれば問題はない、ただ変えようと思うと高いハードルが見えてくる。
ただ多くの場合、高いハードルを越えようとは思わない、そこまでの情熱がないからだ。
仕事が細分化されているからこそ、自分の達成感が薄く、小さくなる。
やりたい仕事だけでやっている、そんな生き方を組織の中で出来たらいいのに。
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