【読書】未来から選ばれる働き方/神田昌典・若山洋一 会社の仕組みも変わるのが自然
これからは自分がキャリアをデザインしなければならない
新品価格 |
高度経済成長が終わり、いつまでも成長し続ける会社などなくなった今。
会社の仕組みも変わるのが自然だ。
だが、いまだ日本の会社は新卒一括採用の終身雇用。
終身雇用性が成り立つのは、あくまで会社が存続する前提であるから。
しかしながら、今はそのような時代でない。
一つの会社が35年間も同じようにトップであり続けることなどない。
非正規雇用が増え、雇用の流動性を保ちながらでないと会社は存続することができなくなった。
そんな時代に人はどのように仕事と向き合うのか。
会社がキャリアを考えてくれる時代は終わった。
今は、そしてこれからは自分がキャリアをデザインしなければならない。
何をしたいか、それを基にどこで働くかを決める。
そして次にどこに行くかを。
これからのキャリアを描く我々が、何を考えながら働けばいいのか。
そのヒントをくれるかもしれない一冊。
会社に何を求めるのか
「会社という枠のなかで安定的な日常が守られながら、
幸せになっていくという個人のストーリーを描き切れなくなったときに、
会社は役割を終えます」
ここでの会社はあくまで終身雇用という意味での会社だと思われる。
一つの会社に勤めていれば(寄生していれば)、何も考えなくてもあとは会社がやってくれる。
そんな気持ちでいられる時代は終わりを迎える。
次はどんな時代がくるのか。
それは個人が会社の枠を飛び越え、自己実現を果たす世の中だと著者は言う。
マネジメントが得意な人間とは
「日本の根本的な問題は、未来に向けて現場の力を活かしきる、プロデューサー的資質を持った新しい人材が、
社内で十分に能力を発揮できる環境にないこと。」
日本人は手を動かす事が得意だ。
だが、人を動かし、場を作る、そういった人間が少ない。
ある種のカリスマ性と現場を見る力。
それらが共存して始めて実現する資質。
未来から必要とされる能力
「コネクティング・インテリジェンス」
著者は人々のネットワークを形成し、その人たちの能力を引き出せる能力と定義する。
人と人とをつなぐ、そして場を形成する能力が今後求められていく。
今は、会社の中においてのみかもしれない。
だが、直ぐにそれは垣根を飛び越していく。
変わった時代に目を向けなければならない
「食べるために、しかたなく働くのが仕事だという工業化時代の、会社のつくり方とは、根本的に変えていかなければならないのです」
食べるために働くのではなく、楽しいから働く。
社会のためになるから働くというような正のモチベーションが必要だ。
そもそもそれがなければ新しい価値など生まれない。
仕事が嫌になれば辞めてしまえばいい。
仕事など他にいくらでもあるのだから。
ベテランの強みはリスクを測る能力
「リスクの高い挑戦をしていくと、だんだんとリスクを負うことに慣れてきて、大きなリスクのある挑戦ができるようになります」
僕はまだリスクを取ることに対し恐れている。
なぜならリスクが顕在化した時、何が起こるのかをはっきりと理解できていないから。
測れないリスクと言うものが一番恐ろしい。
逆に言えば、何が起こるかわかってさえしまえば、判断はできる。
そこがベテランの強みか。
いい仕事をする人間は視野が広い
「地域社会に対するリーダーシップ」
自社や自分に対して利益を最大化するのが第一歩。
次は顧客のニーズに対して満足度を最大化すること。
最後に地球規模でみた時に、地域社会が満足する結果を出すこと。
それが究極的なマーケティングであり、未来のビジネスである。
視点を広く、大きく取らえ、なおかつそれを自分が噛み砕けるように仕立てること。
そのためには自分の周囲から少しずつ理解を深めていかねばならない。
関連記事
aichikenmin-aichi.hatenablog.com