【読書】決断力/羽生善治 責任あるポジションで、人はどう決断を下すべきか
「直感の七割は正しい」
新品価格 |
将棋界の絶対的王者、羽生善治。
彼の言葉は、将棋だけでなくすべてに活かすことができる。
企業経営者にも、よく読まれているらしい。
人はどのようにして決断をするのか。
どのようなプロセスを経て行われた決断が正しいのか。
責任あるポジションで、人はどう決断を下すべきか。
彼は言う。
「直感の七割は正しい」
重さが違う。
彼の経てきた人生、経験、将棋の道。
それらをすべて背負って、この言葉となっている。
将棋だけでなく、人生のすべての局面で読み返したくなる一冊。
限界を知るために追い詰められる
「人間は本当に追い詰められた経験をしなければダメだということもわかった」
人は追い詰められてこそ、成長する。
追い込まれた状況は孤独である。
その経験は、その場所でしか味わえない。
その状態の中で、どれだけ飛躍することができるのか。
自分の限界は自分で決めるのではない。
やってみてから決まるのだ。
複雑な局面をシンプルに
「一般社会で、ごちゃごちゃ考えないということは、固定観念に縛られたり、昔からのやり方やいきさつにとらわれずに、物事を簡単に、単純に考えるということだ」
複雑な局面に立ち向かう時、彼はどうするか。
単純に、簡単に。
シンプルに考える事こそが可能性を生む。
無駄に面倒なことを考えるのではなく、単純にすることで本質は明らかになる。
複雑になるのは、本質が見えていないからなのだ。
試してみることに価値がある
「いろいろ試したり、実践してみたことこそ、次のステップにつながっていくのである」
人は新しいことをするのにためらいを持つ。
だが、やってみないと始まらない。
今のままでいいのであれば、やらないという選択肢もある。
しかし、やったからこそ見えてくる世界がある。
それを知ることができるから、仮に失敗しても価値がある。
視野が広がるだけで成功なのだから。
不要な情報に溺れないように
「山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには選ぶよりいかに捨てるかのほうが重要なのである」
インターネットの普及により、情報量は格段に増えた。
そして情報スピードも。
国境はなくなり、調べようと思えば大抵の事がわかる。
逆に、すべての情報を拾い尽くすことなど到底不可能になった。
じゃあ何を選べばいいのか。
それは、いらないものをどれだけ捨てられるかにかかっている。
死んだ情報ではなく、生きた情報を見つけることが近道だ。
自分で噛み砕くことの大切さ
「基本は、自分の力で一から考え、自分で結論を出す」
先人に学ぶことはたくさんある。
知識を持っている人に聞くことは楽であり、簡単である。
だが、何事にも自分の意見を持たなければならない。
考えることで人は成長する。
考えて結論を出す、たとえ間違っていたとしても。
そこで学ぶことができるのだから。
人が辿った航路をそのままトレースするのではなく、どうしてその航路を辿ったかを考えるのだ。
関連記事
aichikenmin-aichi.hatenablog.com