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aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】 少年探偵団/江戸川乱歩 やつを捕まえるのは僕らですよ明智先生

二十面相vs明智小五郎、再び相まみえる

少年探偵団: 私立探偵 明智小五郎 (新潮文庫nex)

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少年探偵団のお膝元に黒い魔物があらわれた。
黒い魔物は、幼い女の子を次々と誘拐。
そして少年探偵団の小林少年を拉致した。
奴の正体とは一体何なのか。
 
霧のように消えてしまったヤツと明智小五郎は対戦する。
史上最高の名探偵 vs 世紀の大悪党華麗なる推理合戦。
 
江戸川乱歩といえば、もはや古典とも言えるかもしれない。
だが、人が感じる面白さというのは昔から何一つ変わっていない。
ミステリーサスペンスの最高峰。
むしろ昔からこんなに面白いものが描けるのかと思ってしまうほどだ。

世間を騙す怪盗、そんなやつは一人しかいない 

「 面白いじゃないかみんなお芝居だったのだよ」
明智小五郎は小林少年に語る。
小林少年は目の前で誘拐犯を見ている。
何がお芝居だったのか、どこまでがお芝居だったのか。
そしてお芝居をしていたのは誰なのか。
そこまでのお芝居をできるのは誰なのか。
明智小五郎はどうやらその犯人に心当たりがあるらしい。
推理合戦の火蓋が切って落とされた。
 

 

魅力的な人間とは

怪人二十面相はどんな魔術によって黄金塔を盗み出そうというのでしょう。 名探偵は果たしてそれを防ぐことができるのでしょうか」
ある金持ちの美術商が挑戦状を受け取った。
差出人は怪人二十面相
狙うは黄金塔。
果たして読者の我々はどちらを応援したらいいのだろうか。
名探偵は正義の味方、大泥棒は悪。
しかしながら、単純に割り切れない何かがそこにはある。
どちらも魅力的なのだ。
心が動かされるのだ。
鋭い両者の駆け引きを読者は見逃すことはできない。
 

娯楽小説の裏側にいる探求者

「 探偵小説という近代新文芸は日本人を忘れていますが西洋の科学革命を起点としています」
科学が発展することで宗教というものから人間は解き放たれるようになった。
全ての事象は神が起こしているのではなく、原理が起こしている。
現象を解明することができるようになった。
それこそが革命であった。
探偵小説も同様である。
不可思議なことがおきる。
だがそれを解明する。
それが探偵の仕事。
シャーロックホームズのような探偵は言ってしまえば科学者である。
探偵捜査学という学問の発展を願って研鑽を続けているのだ。
単なる娯楽ではなく、本質は驚くほど深い所にある。
古典を読むというのはそういうものを目の当たりにすることができたりもする。
 

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