aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦 もどかしくなるようなファンタジー恋愛小説

もどかしくなるようなファンタジー恋愛小説

こじらせ系先輩と天然系後輩のもどかしくなるようなファンタジー恋愛小説。

中村佑介さんの表紙の絵が好きです。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

新品価格
¥605から

4つの物語がはいっており、徐々に進展(?)していく。

登場人物は基本的に変人ばかり。

文化祭の話が、テンポもよく好きですね。

 

「若人よ、自分にとっての幸せとは何か、それを問うことこそが前向きな悩みだ。
そしてそれをつねに問い続けるのさえ忘れなければ、人生は有意義なものになる」

自分にとって幸せとはなんだろうか

普段仕事していると、忙しいという理由をつけて、ボーッと考える時間を無くしてしまう。

週末2日の休みを得るために、週5日の労働をしているというイメージから抜け出せないのはなぜか。

自分の中で、幸せというものが定義できないからこそ、

普段の生活において、平日は束縛されているから、休日が幸せという幻想に陥っているのだろうか。

平日がマイナスで休日がプラスマイナスゼロ、相対的に休日が幸せという残念思考。

ネガティブな気分になったら、この言葉思い出したい。

 

 

 

「我々は無意識のうちに本との出会いを選んでいるのでしょう」

最近、Amazonに負けて本屋が儲からない、廃業も相次ぐという話を耳にする。

ただ、偶然手に取るという感覚は、本屋でしか得られないと僕は思う。

手に取る厚みや、手触り。

そういう出会いを求めるために、僕は本屋に行っているし、これからも行き続けるだろう。

 

「君は、埋め立てた外堀で暢気に暮らしてるのが好きなのさ」

なかなか後輩にアタックしない先輩に向けた一言。

外堀を埋める行為では、自分が傷つくことはない。

攻めることで、得られるものはあるだろうが、傷つくリスクも存在する。

人が思いきれないときに、こういう言葉をかけてあげたい。

ただ、自分がかけられたら嫌だな。

 

解説にかえて、羽海野チカさんが絵を書いておられる。

素晴らしい。

3月のライオン、大好きなんです。