aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】目薬アルファで殺菌します/森博嗣 人間をそして世界を使った壮大な実験その目的は

人間の大きさも人間の時間も全てスケールを超えているそういう大きな生き物を作ろうとしている

目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES Gシリーズ (講談社文庫)

関西で発見された劇物入りの目薬。
その名前にはアルファの文字。
同じころ、加部谷が発見した変死体。
彼の手にもやはり目薬アルファ。
探偵赤柳は事件に関する調査を始めるが、その裏側には何か大きなプロジェクトがありそうだ。
一連のギリシャ文字に連なる事件。
このシリーズもついに7作。
そろそろ敵の正体が見えてもいい頃ではないだろうか。

 

生きる指針はどこにあるか 

「生きる指針を私は見つけたのだと思う」
会社で追い詰められていた彼女。
そんな彼女の前に現れた魅力的な女性。
彼女に会うことが楽しく、彼女といることが幸せだった。
そのおかげで自分が生きる気力を得た。
だが、そんな彼女は何者なのか。
 

時間軸が違う、気づかれないためには

「とにかくゆっくりと目に見えないほど静かに深く進行している」
赤柳は調査をする。
一連の陰謀の首謀者は、短期的に何かを起こそうとしているのではない。
非常にゆったりとした時間軸で考える必要がある。
新たなネットワークもしくは仕組みを作ろうとしているのではないか。
宗教に一番近い。
だが 目に見えないほどのスピードで広がっている。
ゆっくりと進行するのが特徴なのだ。
 

 

過去との繋がり

「島田文子はかつて真賀田研究所にいた」
赤柳の調査の先にいた島田。
彼女はすべてがFになるから登場している研究員だ。
まさか彼女も関係していると事件のどんどん深みに入ってきた。
 

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