aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【雑記】飛行機っていくら?エアラインってそんなにお金持ってるの?

飛行機の値段っていくら?

空を見上げると飛んでいる飛行機。
金属の塊が空を飛ぶって素晴らしい。
そんなことを思いながら思う、「あれ、いくらするんだ?」

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最先端技術の塊であり、かつ高い安全性を求められる航空機。
人気機体であるBoeing777は、カタログ価格で200億円程度。
航空機の耐用年数は35年から40年と言われているので、40年とすると1年あたり5億円。
 
こんな買い物をする人たちは誰でしょうか、いやできる人たちは誰でしょうか。
ANAJALに代表されるエアラインだ。
 
何機ぐらい持ってるの?
例えば日本を代表するエアラインであるANA HD。
2015年3月末の有価証券報告書には次のように記載されている。

 

f:id:aichikenmin-aichi:20160126232411j:plain                      (ANA HD 有価証券報告書より)
 
保有機体が185機、リース機が57機の合計242機体
価格は、減価償却後の帳簿価格で7,845億円。資産全体が23,024億円なので3割超。
今後も、毎年20機近く調達する計画がある模様。

f:id:aichikenmin-aichi:20160126232416j:plain                      (ANA HD 有価証券報告書より)

しかし、そんな金額どこから持ってくるのでしょうか。
純利益が390億円程度を推移しているので、自己資金だけでは厳しいですね。
記載を見ると、自己資金、借入金及び社債発行
 
借入金を見てみると、総額6,798億円。うち1年以上のものが5,347億円。社債が750億円なので借入金が主ということがわかる。

f:id:aichikenmin-aichi:20160126233605j:plain                       (ANA HD 有価証券報告書より)

 

 
リースとは?
ここで、何度か出ているリースという言葉に注目する。リースとは、機体の所有権がリース会社(の子会社)にあり、リース会社(の子会社)からエアラインは機体を賃貸借している。その見返りとして、毎年リース料を支払っている。条件にもよるが、エアラインのバランスシートに計上されないので、会計上の見た目の資産が減る。つまり株主や債権者からの見た目が良くなるというわけだ。
金額が大きくて買いにくいからこそ、相応の仕組みが整備されている。
市場の原理はすごい。
 
航空機産業は、これから伸びるらしい
大きな産業である航空機産業、その中の大手Boeingは今後の見通しを毎年発表している。Current Market Outlook(下記URL参照)によると、2015-2034年において4.9%/年の割合で成長し、20年後には今の2倍の機体数になっていると予想されている。新興国中心の需要が多く見込まれ、アジア地域においても大幅な増加が見込まれている。

ここまで先行きが明るい業界は少ないと思う。これからも空から飛行機から目が離せない。

 

日本もMRJで参戦予定

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