【読書】そして誰もいなくなった/アガサ・クリスティー 10人が無人島に集められ、一人ずつ減っていく
10人が無人島に集められ、一人ずつ減っていく
そして・・・。
価格:820円 |
あまりにも有名な、古典というべき作品であろう。
ただし、いつ読んでも、何度読んでも、素晴らしい。
10人も登場人物がいるのに、どの人物もはっきりと記憶できる特徴がある。
いや、ものすごく特徴があるわけではないのだけれども、印象に残る。
そういったものが書き方の上手さなのだろう。
一人減るごとに、彼ら登場人物が互いに疑念を持ち合う。
情緒不安定になり、人間の中身が明らかになっていく。
そんな過程までも見える。
本を読んでいるのに映画を見ているかのごとく、絵が浮かぶ。
ミステリーが読みたければ、誰にでもオススメできる。
これが名作というものなのだろう。
「死はーーほかの人の身に起きることだ・・・」
読者視点だと、こういう印象を持ちながら読んでいる。
ただ、いつの間にか、「やばい、あいつが殺された・・・」という印象を持つほどにのめり込む。
往々にしてページをめくる手が止まらないミステリー小説は、読者を引き込み、当事者にしてしまう。
そんな力があるのではないだろうか。
気づかぬうちに、引きこまれて、他人の生き方を追体験できる。
これが小説の魅力であろう。
後日談
本屋で見つけて買ったんですが、実は何年か前に買ったものが、家にあったという残念なオチもつきました・・・。