【読書】空飛ぶタイヤ/池井戸潤 大企業に立ち向かう勧善懲悪の企業小説
大企業に対抗する個人
題名から下町ロケットのようなものづくり小説かとおもいきや、大企業における政治・堅苦しさ・風通しの悪さといったものを懲らしめる勧善懲悪ものです。
息つく暇もなく、一気に読めてます。
社会人にとってはとてもスカッとする話。
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企業という組織に対して、たった一人の人間は何ができるのだろうか。
非常に現実的で、どこの企業でもありそうな気がする話。
利権をめぐる無駄な争いと、企業の目指すべきところを見失った偉い人達のことを見ながら、反面教師にするといったところか。
「時として官僚以上に官僚的と言われる社風の中では、社員の関心事はひたすら、外にではなく、内へと向く」
非常によく分かる。論理は置いといて、結論ありきで仕事をする、意外とよくあるんですよね。
「会社の常識、世間の非常識」
心に留めておきたい言葉。
人間として正しいことを、胸を晴れることをせねば。
「どんな組織だって、誰かが言わなきゃ動かない。みんなが自分一人頑張ったところでって諦めてるから動かない」
そうだ、まさにその通り。
数の暴力で負けるけれども、それに打ち勝つためにリーダーシップを取ることはしない。
そんな人多いなぁ、自分含め。
「一つの社名の下、様々な部門がお互いの利益を確保するためにしのぎを削り、権謀術数からみあっている」
そう、社内調整なんて無価値。
いかに皆が納得するルールをつくることが大切。
「正しい道筋で導き出した判断は、理由なく曲げるな」
しびれる。ただただしびれる。
考えろ、考えるんだ。考えたうえで結論を出す。
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