【読書】新参者/東野圭吾 下町の人々のつながりを描く
下町の人々のつながりを描くストーリー
人が集まって街ができている、そこに一人の刑事が入っていく。
現代であまり見られなくなった光景が広がっていた。
「大丈夫。いいものは残っていきます」
本当にいいものというのは、世間の評価や風評に左右されても根本は揺るがない。
不確かな株とは違って「もの」はそこに実在する。
自分の目で、いいものかどうかを判断できる、そんな人が増えてほしいし、自分もそうなりたい。
「ばらばらの方向を向いているようでも、じつは一本の軸で繋がっているんだ」
そんな家族、集団というものに憧れる。
人が多くなればなるほど、繋がりは希薄になりがちだが、芯では繋がる。
そんな組織や会社が強いのだろう。
「事件によって心が傷付けられた人がいるのなら、その人だって被害者だ。
そういう被害者を救う手だてを探しだすのも、刑事の役目です」
自分の仕事に誇りを持っているからこそ言えるセリフだ。
仕事の範囲を広く、思いをもっているからこそいい仕事になるのだ。
「(子供というのは)自分の力だけで大きくなったように勘違いしている」
この言葉はしっかりと頭のなかに入れておきたい。
いつまでたっても親に頭は上がらない。
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