aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】ジグベータは神ですか/森博嗣 宗教と人間の意識

またまた出てきた真賀田四季、今回は紅子も

ジグβは神ですか JIG β KNOWS HEAVEN Gシリーズ (講談社文庫)

棺に納められていたラッピングされた女性の死体。
それが発見されたのはベータと名乗る教祖を仰ぐ宗教団体の施設であった。

 

調査に訪れた探偵は加部屋達と偶然の再会を果たす。
そしてあちらこちらに見え隠れする真賀田四季の影。
真賀田四季にそっくりな人間が一人、人形も一つ。
天才とのつながりはどこに。
西之園が、瀬在丸が、別々の世界で動いていた彼らが再び相見え、天才に挑む。
面白くなってきた。
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【読書】大局観/羽生善治 うまくいっている時こそ危機感を持って

論理だけではなく、好き嫌いの域まで

大局観 自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21)

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今、将棋界が熱い。
中学生プロ棋士、藤井四段の活躍により盛り上がっているからだ。
将棋とはどのような競技なのだろうか。

 

それは、読みと読みのぶつかり合い。
思いと想いのぶつかり合い。
そんな将棋界で長年行き、将棋界を牽引してきた男、羽生善治
彼の強さの源はどこにあるのか。
年齢を重ねるごとに強くなる大局観、その極意。
考え抜いても結論が出ない。
そんな時は好き嫌いで決めていい。
そう考える極地に、彼が達するまでどのように考え貫いてきたか。
その全てがここにある。
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【読書】満月の泥枕/道尾秀介 大切な人を失った時どう生きるか

肩肘張らず、のびのびと

満月の泥枕

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娘を失った男、母に捨てられた少女、二人はろくでもない生活を送っていた。
酔っ払った男がある日、目撃する。
公園に人が沈められたところを。
沈められた男は誰なのか、泥酔していた彼には定かではない。
ワケありなアパート住人たちのドタバタ群像劇。

 

大切なものを失った後に、人がどのように生きれば良いのか。
主人公の二美男はかっこよくない。
かっこよくないんだけれどもかっこいいんだ。
笑って、泣いて、その狭間を行き来する。
まさに道尾作品なのではないだろうか。
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