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aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】天才株トレーダー 二礼茜 ブラックヴィーナス/城山真一 経済を使った正義を見せつける

本作はいわば経済版ブラックジャックである

天才株トレーダー・二礼茜 ブラック・ヴィーナス (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

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¥734から

この一文に惹かれて買ってしまった。

というのは、そもそも経済という言葉に、金の亡者という意味が含まれているように感じているからだ。
だから、金儲けと正義は相反するもの。
人間を救済することなど果たしてできるのだろうかと。
そんな疑問を持ち崩してくれるのではと考え、読み始めた。

 

物語は地方公務員の百瀬と二礼の出会いから始まる。
株取引の天才、黒女神こと二礼は、金と引き換えに依頼人の最も大切なものを要求する。
その要求する大切なものと欲しいお金を天秤にかけ、相手に対し選択を迫る。
何が何でもお金を欲しいのか、その覚悟はどこにあるのか。
リターンの代わりに彼女は考える時間を与える。
何のために金が欲しいのか。
その理由を知ってからではないと彼女は動かない。
金融で働く者に対する心構えを教えてくれるのかもしれない。
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【読書】ジェノサイド(下巻)/高野和明 楽しかったではなく、すごい体験した、そう思える一冊

遠い世界の片隅で、彼らはそれぞれ戦いを続ける

ジェノサイド 下 (角川文庫)

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ケントに託された研究には想像を絶する狙いが隠されていた。

彼が作る特効薬、それを求める患者は世界に10万人以上。
その中の一人がイエーガーの息子だ。
人間を上回る知性を持つ「彼ら」によりこの作戦は全て支配されていた。
その中で人間達は何ができるのか。
そして彼らに立ち向かう人間は正しいのか。
人間の醜さと、それを巧みに利用した彼らの知性。
軍配があがる先は明らかである。

 

遠い世界の片隅で、彼らはそれぞれ戦いを続ける。
敵は何だ、それは未知の人類ではなく人間の醜さだ。
そして人間が作り出した地獄である。
人間を俯瞰することのできる他の生命体から見た世界。
それは我々に大きな示唆を与えてくれる物語であった。
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【読書】ジェノサイド(上巻)/高野和明 驚天動地、人類の未来を賭けて

世界を救うのはそこら辺にいる大学院生

ジェノサイド 上 (角川文庫)

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¥648から

2012年このミステリーがすごい第1位。

舞台は世界、日本、アメリカ。
世界規模で展開する超ド級のエンタメ小説である。
イラクで戦うアメリカ人傭兵、日本で薬学を専攻する大学院生。
全く繋がりのないように思える彼ら二人。
彼らは、大きな計画の中でつながっていた。
アメリカ人傭兵の息子は難病に侵されていた。
息子の手術代を稼ぐために、彼は危険を冒して戦地に赴き、傭兵として働いていた。
一方、日本の大学院生は、突如父親を亡くす。
悲しみに打ちひしがれるなか、彼は父親の残したメッセージを見つける。
大学教授だった父親は、東京の片田舎に小さな隠れ家を持っていた。
そこには不思議な機械と現代技術ではありえないほどのハイテクシミュレーターが残されていた。
父親はそこで何をしようとしていたのか。
彼は何をしなければならないのか。
それは世界を救う計画の一部であった。
その最中、アメリカの諜報機関は、不思議な情報を得る。
未確認生物がアフリカに現れたと。
今まさに、世界で起こりうるかもしれない出来事。
それを大きなスケールと正確な描写で描く本作。
そこにあるかもしれない未来が待っている。
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