【読書】小暮写真館2 世界の縁側/宮部みゆき あなたは誰かの家の縁側に座っているだろうか
世界の縁側に何がいるのだろうか
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小暮写真館の2冊目。
またも花菱が活躍する。
ひょんなことから、昔写真館だった建物に住むことになった主人公の花菱は、写真にまつわる事件に巻き込まれるようになった。
彼のところに持ち込まれる写真は、少し変わっている。
所謂、心霊写真と呼ばれるものだ。
第1巻で彼は、心霊写真の謎を解き明かしてしまった。
まさに解き明かしてしまったのだ。
そのせいで彼の元に依頼がどんどん持ち込まれるようになった。
「花菱くんは強力な霊能力者で心霊写真の浄化をしたことがあるって話だよ」
今回もその一つ。
何が起きたか、もちろん今度も心霊写真だ。
そして人の内面に踏み込む問題がそこには待っていた。
たかだか高校生で何が出来るか。
いや高校生だからこそできるということもあるのだ。
子供が頑張ってるのを見ると元気になる。
そして子供がまともな事を言ってるのを見ると、しょうもない大人になってしまったと自分を嘆いたりもする。
でも、そういうことを気づかせてくれるのが小説というものの魅力だと思っている。
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横溝正史ミステリー大賞受賞作。
だが、僕がこの本に惹かれたのはこの文章ではない。
道尾秀介氏、推薦。
その1文にやられてしまった、買ってしまった。
本作品の作者は元お笑い芸人らしい。
読み始めるとわかる奇妙な語り口、そしてスラスラ入ってくる文章。
不思議そして驚愕。
読み終わってからもう一度読みたい。
なぜなら私は騙されていたから。
本作は、お通夜を舞台にした小説である。
まずその設定に驚く。
話題の中心にいる人物は、他界した故人。
彼にまつわる人たちが集まっている。
そして皆、何かしら思うところを持っている。
彼らはふとした瞬間に出会い、お互いの情報を持ち寄り、そして何かが明らかになる。
その明らかになったもの、真実らしいと思われるもの。
それは神様の裏の顔。
皆から慕われていた彼、慕われていたことほどに裏の顔があったのではないかと。
物語は一転、急転直下。
最後に驚くのは誰だ。
僕は読者だと思っている。
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