aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】風は青海を渡るのか?/森博嗣 人間が作り出した知性はやがて人間になろうとする

「そこは、聖地だった。人類の聖地だ」

風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake? (講談社タイガ)

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¥745から

森博嗣のWシリーズ3作品目。

ハギリ博士たちは再びナクチュ特区へ向かう。

地下に眠っていた資料を探しに。

そこで眠っていた過去を明らかにするために。

 

ウォーカロンメーカーの研究施設に招かれることになったハギリ。

その帰りに、聖地がもう一つ存在することを知らされる。

 

遺跡は何を語るのか。

遺跡に潜む機械は何を語るのか。

最後には、シキという名の子供が現れる。

マガタ博士は真賀田四季なのか。

 

今までの作品とを行き来する中で、知性は震える。

人間の未来はどこに行くのか。

ウォーカロンが行き着く先はどこであろうか。

ウォーカロンが人間になろうとしているのであろうか。

人間が作り出した知性はやがて人間になろうとする。

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【読書】殺人犯はそこにいる/清水潔 調査報道のバイブルと呼ばれた事件ノンフィクション

苦しみの中から絞り出される声を聞く

殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件

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「真犯人が、今もどこかで平然と暮らしている」

隠蔽された事件を追うジャーナリストのノンフィクション物語。

とある企画で有名となっている本作。

分厚い、そしてなかなか手に取りづらいタイトルであるものの、

いざ読み始めると、ページをめくる手が止まらない。

 

10年以上も無実の罪で逮捕され、釈放された人がいる。

だが、その結果、真犯人は野放しである。

それはなぜか。

大きな力である検察が自分のミスを認められないから。

認めてしまうと不都合な真実が出てきてしまうから。

 

ジャーナリズムとは権力外のところを報道することである。

権力に屈するジャーナリズムに対する怒り。

そして小さな声を拾うことこそが、ジャーナリズムなのだ。

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【作品リスト】勧善懲悪、正義の在り方を示す作家、池井戸潤

半沢直樹シリーズに代表される池井戸潤

彼の小説は、勧善懲悪もの。

悪を叩き切る正義という構造が多く、読後にスッキリとした印象をうける。

色々と不満やストレスを抱えている人が多いからこそ人気がでるのかもしれない。

正義とはかくあるべきか、それを教えてくれる作家です。

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下町ロケット2/ロケットを作る町工場、次は何を

ドラマ化もされた本作。

大企業に牛耳られたマーケットに入っていく町工場。

日本のものづくりのプライド、そして強さがここにつまっている。

社会人にこそ読んでもらいたい一冊。

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空飛ぶタイヤ/リコール隠しを明らかにすべく立ち上がる

大企業と中小企業のやりとり。

リコール隠しを行なう大企業、そしてそれを暴きたい中小。

しかしながら、世間は大企業の味方。

なぜなら大企業の方が信頼されているから。

正しいのはどちらか。

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七つの会議/大企業の中の、内部闘争

空飛ぶタイヤと毛色は似ている。

本作の中心は会社内部で不正が行われているのではという話。

怪しい、だけれども証拠は上がらない。

人は、何のために働くのか。

ノルマどうこうではなく、社会のために働くのではないのだろうか。

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銀行総務特命/花咲舞シリーズの一冊

半沢直樹シリーズと同様に中心は銀行。

銀行内で行われる不正の数々を切って切って切りまくる。

正義とは何か、つまびらかにしてくれる。

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ようこそ、わが家へ/主人公は池井戸シリーズの中で一番弱い人かもしれない

池井戸潤といえば、芯の強い主人公というイメージ。

しかしながら本作は、弱い。

どこにでもいる普通のサラリーマンが主人公である。

彼が巻き込まれる事件と渦巻く悪意。

立ち向かうべく、普通の人間は何ができるのだろうか。

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民王/政治とは何か

題材は政治、総理大臣。

政治家になってしまうと、自分の思いよりも保身を優先してしまうこともある。

青臭い主張をどれだけ貫き通せるか。

そんな政治家を待っている。

その結果として生まれた小説ではないだろうか。

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