aichikenminの書斎

20代サラリーマンが、読んだ本と、心に残った言葉、その時考えたことを徒然なるままに書き留めたもの(金融、理系、工学、航空機、読書)

【読書】ちょっと今から仕事やめてくる/北川恵海 働く人たちに向けた優しい物語

なあ、お前、本当は俺の同級生じゃないだろう

ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)

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キャッチーなタイトルである本作。

働く人たちに向けた優しい物語。

 

主人公の隆はブラック企業につとめる入社一年目のサラリーマン。

憂鬱な平日を過ごし、休みの日はひたすら体を休める。

暗い日々を過ごし、彼は線路に飛び込もうとした。

 

その時に現れた男、ヤマモト。

隆はヤマモトに助けられた。

彼は隆の同級生だという。

しかしながら、隆の記憶にはそれがない。

 

彼らは仲良くなり、一緒に行動するようになる。

のちのち隆はヤマモトのことが気になりだす。

彼は誰なんだろうか、と。

そしてネットで記事を見つける。

それはヤマモトと同姓同名の男が三年前に死んでいるというものだった。

 

不思議な男ヤマモトとどこにでもいそうなサラリーマン隆の優しい物語。

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【読書】世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」/川口盛之助 日本に誇りを持て

「これといった天然資源のない我が国にとっては、人と知恵が唯一の財産です」

世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」 (ソフトバンク新書)

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クールジャパンという戦略を耳にする。

日本はものづくり王国として名をはせていた。

その時代は安い中国の製品に取って代わられてしまった。

その次に、日本は何ができるのだろうか。

「これといった天然資源のない我が国にとっては、人と知恵が唯一の財産です」

日本には資源もエネルギーもない。

では、何を武器に世界と肩を並べていけばいいのだろうか。

その最たるものとしてコンテンツ産業があげられる。

 

日本独自の文化的背景によって作られたアニメを代表とするクールジャパン。

日本の強みを見出すために、再考するために。

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【読書】何もかも憂鬱な夜に/中村文則 犯罪と死刑、そして生と死

より鋭敏に緻密に繊細に

何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)

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施設で育ち、刑務官として働いている僕。

二十歳の未決囚を担当している。

 

そこで彼は思う。

自分と未決囚はどこか似ているところがある。

 

自分の今までを振り返りながら、自殺した友達、そして恩師との触れ合いを振り返る。

自分の中でもやもやしているものは何なのか。

その答えを知るべく、模索する。

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